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お知らせ

2026年4月3日

永住申請で年収はどれくらい必要?

300万円は本当?審査で見られるポイントをわかりやすく解説

「永住申請をしたいけれど、年収はいくら必要なの?」
これは相談でもかなり多いテーマです。

先に答えを言うと、永住申請には“年収300万円以上”といった公式な数字の基準はありません。
出入国在留管理庁のガイドラインでも、求められているのは**“独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること”**であり、日常生活で公共の負担とならず、将来も安定した生活が見込まれるかどうかが審査されます。

つまり、審査は年収の額だけで機械的に決まるわけではないということです。
とはいえ、実務上は一定の目安があり、そこを外すと少し戦いづらくなります。永住申請は「気合い」だけでは通らないので、家計の安定性もしっかり見られます。


永住申請に年収の明確な基準はある?

結論として、法律やガイドラインに“年収300万円以上”などの明記はありません。
出入国在留管理庁の永住許可ガイドラインでは、年収額そのものではなく、次のような観点で判断するとされています。

  • 公共の負担になっていないこと
  • 将来にわたって安定した生活が見込まれること
  • 資産や技能を含め、独立した生計を営めること

そのため、たとえば同じ年収300万円でも、

  • 単身か
  • 配偶者や子どもを扶養しているか
  • 家賃負担が重いか
  • 転職直後か
  • 納税や社会保険の納付状況に問題がないか

によって、評価は変わります。


実務上の目安は「単身で300万円前後」

公式基準ではないものの、実務上は単身者なら年収300万円前後がひとつの目安として扱われることが多いです。
これは、行政側が公表している数字ではなく、実務経験に基づく相場観に近いものです。

ただし、ここで大事なのは、300万円あれば必ず通るわけでも、300万円未満なら必ず不許可というわけでもないことです。

たとえばこんなイメージです

  • 単身・勤続安定・税金や年金も完璧
    → 300万円前後でも比較的検討しやすいケースがあります。
  • 扶養家族あり・子どもあり・家賃負担大きめ
    → 300万円では厳しめに見られる可能性があります。
  • 年収は高いが、住民税や年金の未納・納付遅れがある
    → 収入があってもマイナス評価になり得ます。

要するに、永住申請は「年収一本勝負」ではなく、家計の安定性の総合審査です。


扶養家族がいると必要年収は上がる?

はい、一般的には上がると考えたほうがよいです。
ガイドラインに「扶養1人につき○万円追加」といった公式ルールはありませんが、扶養人数が多いほど、当然ながら生活費の負担が大きくなるため、審査でも収入とのバランスが見られます。

ネット上では「扶養1人につき70万〜80万円程度上乗せ」などの説明を見かけることがありますが、これはあくまで実務上よく使われる目安であって、出入国在留管理庁の公式基準ではありません。

ざっくりした実務感覚

  • 単身者:300万円前後が目安
  • 配偶者あり:300万円台後半〜
  • 配偶者+子1人:400万円台〜を意識
  • 子どもが増えるほど、さらに余裕がほしい

もちろん、住んでいる地域や住居費、世帯全体の状況でも変わります。
東京で家賃が高い世帯と、地方で住宅費が抑えられている世帯では、同じ年収でも見え方が違います。
審査官も、家計が本当に回るかを見ています。家計簿の鬼ではないですが、ちゃんと現実は見ています。


年収以外で重要なポイント

永住申請では、年収と同じくらい、あるいはそれ以上に大事なのが納税・年金・健康保険の納付状況です。
出入国在留管理庁のガイドラインでは、公的義務(納税、公的年金、公的医療保険料の納付など)を適正に履行していることが求められており、申請時点で払っていても、本来の納期限までに履行していなかった場合は原則として消極的に評価されると明記されています。

つまり、

  • 住民税をうっかり滞納
  • 国民年金を未納
  • 国保を後払いでまとめて処理

このあたりは、永住申請ではかなり痛いです。
収入があっても、「義務をきちんと果たしていない」と見られると厳しくなるわけです。


何年分の収入が見られるのか

永住申請では、通常、直近数年分の課税証明書や納税証明書などで安定収入を確認していく実務が一般的です。
そして、永住許可の判断では、現在の一時的な高収入よりも、継続して安定しているかが重視されやすいです。

そのため、

  • 去年だけ年収が高かった
  • 転職したばかりで収入がまだ不安定
  • 個人事業で売上の波が激しい

という場合は、数字だけで安心しないほうがよいです。


配偶者ビザ・日本人の配偶者等は年収要件が違う?

ここはかなり大事です。
出入国在留管理庁のガイドラインでは、日本人・永住者・特別永住者の配偶者または子については、法律上の要件のうち「素行善良」と「独立生計」の要件に適合することを要しないとされています。

つまり、一般就労ビザの方と比べると、生計要件の考え方はかなり異なるということです。
ただし、だからといって家計状況が完全に無関係になるわけではなく、申請全体として生活基盤が安定しているかはやはり見られます。
ここは「免除=何でもOK」ではないので、少し慎重に考えるのが安全です。


永住申請で年収が不安な場合の対策

年収がギリギリ、または少し不安という場合は、次の点を整えると申請の精度が上がります。

1. 納税・年金・保険料の未納をなくす

これは最優先です。
年収を急に上げるのは大変でも、公的義務の履行は今すぐ整えられます。

2. 勤続や事業の安定性を示す

会社員なら在職の安定、事業者なら売上推移や継続性の説明が重要です。
単年の数字より、安定していることが効きます。

3. 扶養状況に応じて申請時期を見極める

子どもが生まれた直後、転職直後、独立直後などは、家計が読みづらい時期です。
少し待って実績を積んでから申請した方が、安全なことがあります。

4. 世帯全体での生活基盤を整理する

預貯金、配偶者収入、固定費の状況など、「ちゃんと暮らしていける」説明ができるかは大切です。


まとめ|永住申請の年収は「300万円固定」ではなく、生活の安定性で判断される

永住申請で必要な年収について、最後に整理します。

  • 法律上、年収○万円という明確な基準はない
  • 審査では、独立して安定した生活ができるかが見られる
  • 実務上は、単身で年収300万円前後が一つの目安とされることが多い
  • 扶養家族が増えると、必要な収入水準も上がる傾向がある
  • 納税・年金・健康保険の納付状況は非常に重要

つまり、永住申請は
**「年収だけで決まる試験」ではなく、「日本で安定して暮らしていけるかを見る総合審査」**です。

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